同じサンプルではありますが、サンプル間の差異や2-DE実験で生じられる微妙な差異などを考えて反復実験を通して再現される候補のみを選定するのです。反復は実際サンプルから来る差異のみを反映するために正確な候補を選定するための過程です。実際、反復実験を行うと選定される候補の数を減らし、確実な候補選定のためには何より重要です。

サンプルのゲルimageが出ますとイメージ分析用プログラムを利用してmatch setを作り、プログラムでauto-matchをして大略的なmatchになります。これに追加してmatchされていない一部spotに対して手作業をしながら細密なイメージ分析ができるようにmatch作業を行います。その後、染色された全体のspotに対して肉眼で比較分析をして有意な変化のあるspotに対してのみ候補選定を行います。

A formatは、イメージ解析を通して選定された候補らの分子量とpI値が提供されます。そして選定されたspotらの詳細イメージを編集して提供されるようになります。

B formatは、A formatと同じで、選定された候補らのintensity値が提供されます。数値で見られるintensity値はサンプル間の正確な発現の差を計算するにあって有用に使われ、これをもってサンプル間の変化率まで計算して提供されます。

C formatは、B formatの分析に追加して多用な通計的分析の結果などが提供されます。選定された候補から出たintensity値を利用して各サンプル間の類似性（distance, clustering), 発現変化パターンのclassificationなどを整理して解釈しにくい複雑な実験を理解しやすくdisplayします。ただ、反復実験のないsinglicate実験なので、比較する対象が比較的に単純な実験には有用ではありません。ただ、多様な処理や比較するサンプル数の多い実験など、いろんな発現パターンが見たい実験には適合です。

プログラムを通して選定された候補らをゲルイメージに表示することはできます。プログラムで表示する場合、選定された候補が多い場合は隣接しているspotの番号らと数字が重なってしまい、識別しにくい問題がありえます。ですので、この場合はお客様の要請とおりの番号ではなく、単純に赤色の点で表示します。そしてそのspotの番号(SSP:Standard spot)はプログラムで自動に固有番号がつけられるため、お客様の希望する任意番号を指定して表示することは出来ませんので、参考にしてください。

横軸に表示したのはpI(等電点)であり、縦軸は分子量です。大略な数値として見てよろしいです。正確な数値はタンパク質同定を通して確認できます。

ご依頼サンプルのゲルイメージ中の一枚を使用して、すべてのサンプルで見えるspotが管理できるように作られた仮想のイメージです。後で同じoriginサンプルをご依頼いただく場合、以前のmaster imageを使用するため、同じspot(タンパク質)の場合は同じSSP番号が付けられるようになります。

Master imageに選定されたspotのSSP番号が表示されていて、残りのサンプルimageに選定されたspotが同じ位置に見えるようになります。それぞれのサンプルでspot発現の差が肉眼で確認することができます。

Captureした詳細イメージにご興味のあるspotを矢印などで表示していたただければ、イメージ解析プログラムから解析をしてデータをお送りします。

反復実験のないままsinglicate分析をすることになると少しでも変化の見える多数のspotが選定対象になりますが、この場合選定された候補の数が一般的に非常に多いのが特徴です。ですので、サンプルとgel variationの差からありえる候補選定のミスを最大限排除できる反復実験をお薦めします。実際反復実験をすることによって選定される候補の個数がsiglicateに比べてたくさん減るようになります。もしサンプルの調製で問題があるなり、調製までの時間が長くなってしまうため出来ない場合にはspotのintensity値を基準にして増減変化幅が非常に大きい候補らを選定すればよろしいです。

2-DEのイメージを見てspotがあるところに位置するとしてもそれがどのタンパク質かは分かりません。ですので、イメージ解析を通して得られた結果を基にして興味のあるspotの番号を提示し、タンパク質同定のサービスをお申し込みください。料金はサンプルのoriginとどんな同定方法を使うかによって違いますので、MS解析のFAQを参考にしてください。